中性脂肪の役割

中性脂肪は、いわゆる贅肉と呼ばれるものです。この中性脂肪は、とかく悪者のようにいわれることが多いのですが、本来は人間が生存していく上で重要な働きを担っているものなのです。
そのひとつが、エネルギーを貯めておくということです。人が身体を動かすときには、血液中にある糖分をそのエネルギー源として使用することになります。しかし、いつも糖分が十分にあるとは限りません。糖分が足らない場合はエネルギー不足となってしまい、満足に身体を動かすことが出来なくなってしまいます。そんな時に備えてエネルギーを貯めているのがこの中性脂肪なのです。
また、寒い環境においては、体温を一定に保つための断熱材としての働きをします。寒さに耐えられる体であることは、その人間の生存率を高めることになるのです。一般的に太っている人は寒さに強いはずです。ただその一方では非常に暑がりであるともいえますが。
この他では、外部からの衝撃に対するクッションとしても中性脂肪は活躍します。高いところから転落してもケガをせずに済む場合などは、中性脂肪がそのクッションとして機能しているからです。
しかし、中性脂肪を過剰に溜め込んでしまうことはあまり良くありません。その結果、肥満になったり血液がドロドロになってしまうので注意が必要です。つまり、中性脂肪がほど良くあるのが身体にとっては有益であるということです。